いつのまにか、管理職の仕事は「感情の仕事」になった

部下の話は最後まで傾聴しましょう。1on1では本音を引き出しましょう。心理的安全性を保ちましょう。叱るときは人格を否定せず、行動だけを指摘しましょう。若手の成長実感を言葉にして返しましょう。

どれも正しい。正しいのですが、これらの要求をすべて一人で引き受けている人がいることを、忘れていないでしょうか。ほかならぬ、管理職です。

しかも多くのマネジャーは、自分の数字を持ったプレイヤーでもあります。上からは目標達成を求められ、下からは理解と共感を求められ、その間で自分の感情は誰にも求められていない。今回は、これまで部下や若手の側から書いてきた話を、あえて逆から眺めてみたいと思います。ケアする側の話です。

笑顔の在庫は、無限ではない

「感情労働」という言葉があります。もともとは客室乗務員やコールセンターの仕事を説明するために生まれた概念で、感情の管理そのものが職務に組み込まれている労働を指します。本心では苛立っていても笑顔をつくる。不安でも平静な顔をする。この「本当の感情」と「見せる感情」のギャップを埋め続ける作業は、じわじわと人を消耗させます。

いまの管理職の日常は、これにかなり近いところまで来ています。

内心では「その進め方はまずい」と思いながら、まず「なるほど、そう考えたんだね」と受け止める。自分の案件が炎上していても、部下の1on1では穏やかな聴き手を演じる。経営からの不合理な方針転換に一番納得していないのは自分なのに、チームには前向きな言葉で翻訳して伝える。

一つひとつは小さな我慢です。ただ、感情は無尽蔵ではありません。聴いてばかりの人は、誰にも聴かれていない。受け止めてばかりの人は、誰にも受け止められていない。この収支が崩れたまま走り続けた先にあるのが、燃え尽きです。しかも責任感の強い人ほど、「管理職なんだから」と弱音の行き場を自分でふさいでしまうので、周囲が異変に気づいたときには、かなり深いところまで進んでいることが多いのです。

EQの半分は、自分のためにある

ここで、EQについて多くの人が抱いている誤解に触れておきたいと思います。EQというと、相手の気持ちを察する力、つまり「他人のためのスキル」だと思われがちです。部下のためのEQ、顧客のためのEQ。実際、研修でもその文脈で語られることがほとんどです。

しかし本来、EQの半分は自分に向けるものです。他者の感情を扱う前に、自分の感情に気づき、名前をつけ、手当てする。この土台がないまま共感だけを続けるのは、自分の酸素マスクをつけずに、隣の人のマスクを必死で押さえているようなものです。

印象的なのは、EQ検査(JapanEQ)のフィードバックの場でよく見かける光景です。部下のスコアの読み方は熱心に質問するのに、ご自身の結果にはほとんど関心を示さない管理職の方が、少なくありません。「私のことはいいんです。それより彼らをどう育てるかで」と。その姿勢は立派ですが、危うさと紙一重です。自分の状態を測る習慣のない人は、自分の限界にも気づけないからです。

燃え尽きは、ある日突然やってくるように見えて、実はサインを出し続けています。人の話を聞いている最中に上の空になる。以前なら流せた一言に苛立つ。週末に何もする気が起きない。こうした変化に最初に気づけるのは、本人だけです。「疲れているな」「今日は受け止める余裕がないな」と自分に言ってあげられること。それは、自己認識というEQの働きそのものです。

組織は、聴く人の聴き手を用意しているか

もちろん、これを管理職個人のセルフケアだけに帰すのは酷な話です。組織の側にも、できることがあります。

たとえば、管理職同士が本音を話せる横の場をつくること。部下には言えない愚痴や迷いも、同じ立場の相手になら話せます。たとえば、人事が管理職との面談で、業績の話の前に「あなた自身は最近どうですか」と一度だけでも聞くこと。聴く役割の人に、聴かれる経験を返すこと。特別な制度はいりません。要するに、組織の中の感情の流れを一方通行にしないということです。

部下をケアせよ、というメッセージだけを管理職に浴びせ続ける組織は、いずれケアの担い手を失います。ケアする人がケアされて、はじめてケアは循環します。

最後に、いま現場で踏ん張っている管理職の方へ。今日、誰かの話を受け止めたのと同じ丁寧さを、一度だけ自分にも向けてみてください。疲れていると認めることは、マネジメントの放棄ではありません。マネジメントを続けるための、立派な仕事の一部です。

EQとは何か

「JapanEQ」とは何か

EQは後天的に育成可能なスキルですが、目に見えない感情の改善は容易ではありません。そこで、日本人の思考・行動特性に最適化したEQツールが有効です。私たちは、日本人特有の思考様式・文化背景・組織風土に対応した独自のEQシステムを開発しています。

EQシステムについてはここから

「Japan EQシステム」

日本人の考え方、働き方に合わせて開発した当社オリジナルのEQ開発システムです。多言語にも対応しております。凹凸と変化から現在の行動の状態を把握し、個人・組織の開発テーマが決まります。

EQ組織OS(人的資本とEQの関係 )

EQ組織力強化

組織の停滞はスキルの不足ではなく「OS」の古さが原因かもしれません。組織の共通言語として定着させる「EQ組織OS」を提供します。

EQ導入 まずはここから

「EQ基礎ガイダンス」

EQを正しく理解し、内省と他者との対話を通して、「行動」と「感情」のマネジメントスキルを身に着ける個々人の行動開発プログラム。

EQを活用したコーチングのプロ養成

Japan EQコーチ資格認定

高いレベルのEQを活用したコーチングスキルを身に着けるプログラム。仕上げとして、EQコーチ認定試験と資格授与を行います。

管理職のためのEQ運用プログラム

EQマネージャーズパック

課題意識を持つ管理職が主体となり、現場から始められるマネジメント実践パッケージです。EQを組織として育成・定着させます。

チーム全体で取り組むEQ運用プログラム

EQチームパック

EQを「チームの共通言語」にして、アップデートする。話し合える。決められる。前に進める。現場起点のEQ運用パッケージです。

自身の感情の幅を広げるコンテンツ群

EQカレッジラーニング

自分のペースでEQを体系的に学習できるコンテンツ。感情理解と自己制御力が高まり、リーダーシップや問題解決力の向上にもつながります。

やる気と成果に満ちた職場づくり

「製造現場向けEQ」

いま製造現場に求められているのは、最新の設備や技術だけではありません。不可欠なのは、人の「感情知能=EQ」を理解し、育成することです。

秘書マインドを確立

「秘書EQ」

EQとして捉えることにより、自己のマインドと徹底的に向き合い、強み弱みを見極め、ヒューマンスキルアップを目指します。

ホスピタリティを見える化する

「ホスピタリティEQ」

顧客と関わるすべての企業に効果をもたらします。ホスピタリティを見える化することで、従業員の成長や顧客満足の向上につながります。

「自社の場合はどう変わる?」そんな疑問を解消しませんか。

組織の数だけ、課題の形は異なります。 ジャパンラーニングのコンサルタントが、貴社の状況に合わせた最適な活用方法をご提案します。

JapanEQトライアル
EQオープン講習(参加無料)

まずは 自身の行動傾向を 数値で管理

JapanEQを体験してみよう

自分の行動を変えていきたい!個人の成長を支援したい!そんなすべての皆様に Japan EQを知っていただきたい。まずは体験してみませんか。

お問い合わせ

CONTACT